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指定管理者制度Q&A

指定管理施設に対し、何らかの設備投資を実施した場合、減価償却の処理はどうすればよいのでしょうか


<指定管理者制度の建物、付帯設備への新たな設備投資は、資金負担が普通地方公共団体(以下「自治体等」)あるいは指定管理者のどちらであっても、当該設備が最終的には自治体等に帰属しますので、資産計上することも、減価償却費が発生することもありません。以下、具体的に説明しましょう。

指定管理者制度は、「公の建物」について「指定管理者」が自治体等から委任を受けて建物の運営維持管理を行うものです。この「公の建物」の建物・設備類に新たな設備投資(設備更改含む)を実施する場合、原則は所有権者である自治体等の予算・会計により行うことになります。

ただし、設備投資のうち「修繕関係」については一部を指定管理料から負担する、すなわち指定管理者負担になっている場合が大半で、協定書で限度額(例えば10万円)までは指定管理者負担、それ以上は自治体等負担と明確化されています。

修繕関係以外でも、最近は指定管理者が積極的に自己負担で設備投資を実施し他社と差別化する、という提案ケースが増加しています。この場合、設備投資は自治体等の承認のもとで実施され、基本的に当該設備完成後は自治体等に帰属しますので、指定管理者はその投資金額を年間運営経費の中で「経費」(修繕費又は雑費など)として損金処理することになり、資産計上や減価償却は発生しないことになります。

(1)自治体等が設備投資をする場合
指定管理者施設において、自治体等によって設備投資や設備更改などを実施する場合は、従来どおりの原則運用ですので、官庁予算・会計の中で実施されます。この場合、自治体等は財産台帳を作成しますが、指定管理者においては資産計上処理や減価償却費計上などは発生しません。

(2)指定管理者が設備投資する場合
ややこしいのは、所有権者が自治体等である「公の建物」に新たな設備投資をする時、その費用を指定管理者側が負担するケースです。自治体等は「官庁会計」で現金主義ですので、新しい設備が帰属になっても「歳出予算の執行がない新しい設備」として、とくに会計上の手続きはありません。(但し、その他の手続きとしては、「保全台帳」という帳票に記載される場合が多いようです)

一方、指定管理者側は年間運営経費の中から経費(修繕費又は雑費など)として支出することになります。従って、上述のように当該設備を資産計上することも減価償却することも必要ありません。

この際、指定管理者側には税務上の問題が発生する恐れがありますので注意が必要です。というのは、指定管理者は民間の企業会計原則によって統制されますので、設備的投資は「経費(修繕費又は雑費など)」と認められないケースが出てくる懸念があります。
(例えば「長期前払費用」という資産認定等)
指定管理者側で「公の建物」に対し設備投資をする場合は、必ず事前に顧問公認会計士あるいは税務当局とよく打ち合わせて実施することが肝要なのです。


回答:中小企業診断士 江塚 修
(認定指定管理者コンサルタント)
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