指定管理者制度Q&A

指定管理者の収入にはどのようなものがあるのでしょうか?(改訂)


まずは、公の施設の管理運営について、どのような収入が考えられるかを整理しましょう。通常は、次の3種類が考えられます。

(1)自治体が、管理運営にかかる費用として指定管理者に支払う「委託料」(=指定管理料)
(2)施設の利用者の方が、施設の利用時に支払う「使用料」もしくは「利用料」
(3)施設の利用者の方が、イベントなどの指定管理者の自主事業に参加されたときに支払う「自主事業収入」
(4)施設管理に付随するその他の売上(自動販売機の売上やコインロッカー売上、レンタルの売上 など)

このうち、全てが指定管理者の収入になるわけではなく、施設の特性や指定管理業者へのインセンティブへの考え方によって異なります。

特に、(2)の施設の貸出に伴う料金は、通常は指定管理者が窓口などで受け取ることになりますが、それが必ずしも収入になるとは限りません。
一般的に、「使用料」と位置づけられている場合は、指定管理者の収入ではなく、あくまでも行政に納めるべきものであり、受け取った料金は預かり金としてプールしておいて、一定期日ごとに全額を自治体に納めることになります。 逆に、「利用料」と位置付けられている場合は、指定管理者の収入とすることができ、そういう場合を「利用料金制」と呼ぶのが一般的です。

つまり、管理運営に関する収入については、大きく分けると、次の3つのパターンが考えられるわけです。

ア)利用料金等は収受できず、自治体からの委託料のみで運営する「委託料制」
イ)利用者からの利用料を自らの収入として収受する「利用料金制」
ウ)委託料がでて、利用料も収入とすることができる「併用制」

またこの他、利用料金制だけれども、一定額(もしくは一定割合)を自治体に納付させるという「納付金制度」を採用する場合があります。他にも、稼働率の上下によって委託料額が変動する(減額の場合もあり)という案件も、少数ですが見受けられます。

なお、これらの制度のメリット・デメリットをまとめると次のようになります。

メリットデメリット
委託料制委託料が固定するため、事業収支の見通しが立てやすく、安定的なオペレーションが行える修繕費等の想定外のコストを負担するリスクがある。また、利用者が増えても委託料は変わらないため、施設の魅力向上に向けたインセンティブは働きにくい
利用料金制・併用制 集客努力次第で、収入が増加するというインセンティブが働く併用制の場合は、委託料という固定収入部分があるものの、いずれにしても、天候不順や施設老朽化に伴う故障のための休館など、自分達でコントロールできない要因での経営リスクを負う
納付金
制度あり
納付金の制度内容によって大きく異なる。収入が一定額(もしくは一定割合)を超えると一部納付、という場合は、利用料金制同様に、インセンティブが働く。一定額(一定割合)を超えると全額納付、という場合は、納付金が発生しないレベルに収入を抑える逆インセンティブとなる場合がある。

いずれも、制度の詳細は募集要項や募集時の仕様書等によって確認できますので、ご注意ください。


回答:中小企業診断士 新谷 聡美
(認定指定管理者コンサルタント)
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