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指定管理者制度Q&A

指定管理者として選定した企業が吸収合併されることになった場合、何か手続きが必要でしょうか?


商法上、二以上の会社が合併契約に基づき1個の会社となることを合併といい、特に、当事会社の一方が解散(消滅)し、他方が存続する場合が吸収合併 です。「法人格に変更がある場合は、再指定にする」という総務省の指導見解があるようですが、吸収合併の場合は、法人格そのものには変更はないため、内容 に応じて、慎重に検討しなければなりません。


そもそも吸収合併には「解散する方の会社(被合併会社)の一切の権利・義務が、精算手続を経ることなく、そのまま包括して存続会社(合併会社)に移転す る」ところにその特徴があり、通常、被合併会社の株主が合併会社の株主になります。したがって、法律的な見地からすると、被合併会社が指定管理者であった 場合においても、その指定管理者としての権利義務はそのまま自動的に合併会社に引継がれることになります。そのため、存続会社(合併会社)が、指定管理者 としての能力を継承しているということが公証できるならば、協定を再締結したうえで、そのまま指定管理業務を継続しても問題はない、ということになりま す。


ただ、一般的には、議会による再指定を受けた上で協定を再締結する方が、理解が得られやすいでしょう。公募時に第二順位以降となった企業・団体への説明責 任としての機能も踏まえ、存続会社(合併会社)の指定管理業務の継続について、議会での議決を経ておくほうが望ましいと思われます。


なお、先に述べた「精算手続」とは、「合併ないし破産以外の事由によって解散した会社について、一切の法律関係を終了させ、債権債務を整理し、残余財産が あればこれを株主に分配帰属させるための手続」をいい、人で言えば葬式や埋葬、遺産相続等の手続に相当します。つまり、企業同士の合併では、被合併会社を 消滅させるための面倒な手続は一切必要ない、というわけです。実際には、合併する双方の会社で合併契約書を取り交わし、合併の登記をすれば成立です。(た だしこの間、株主や債権者保護のための利害調整期間が設けられており、また、事業運営の都合上、第三者には早めに公告(発表)を行うのが普通です。)


一方、被合併会社を指定管理者に指定した自治体の側から考えてみましょう。通常、指定管理者との協定書には、「指定管理者が、権利義務を第三者に譲渡・継 承することを禁止する」旨の条項が盛り込まれており、"吸収合併がこの条項に該当する"という解釈ができる余地があります。ただし、「(自治体が)特に認 めた場合は、この限りでない。」との但し書きがついているので、「指定管理者としての権利・義務を、被合併会社から合併会社への移行を認めるか否かは、自 治体の側に留保されている」と言えるわけです。したがって、指定管理者が吸収合併された場合、自治体としては、「指定管理者としての権利・義務が正当に引 継がれた旨の確認を合併会社と取り交わしておく」ことが望ましいといえます。


回答:中小企業診断士 新井 将平
(認定指定管理者コンサルタント)

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